日本は印鑑の国

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いつもお財布に入っていることが多い1000円札を、じっくり見たことがあるという人はあまりいないのではないでしょうか。
もし、今1000円札をお持ちであれば、これを読みながらじっくりと見ていただいた方がわかりやすいかもしれません。
1000円札の表裏には、はんこが押してありますが、表側には総裁之印という印影があり、裏側には発券局長の文字があることがわかるでしょう。

どちらも似たような印影なので、変わりないと感じていることでしょうが、実際には表側は京印章、裏側は東京風といわれる篆書体を利用しており、違う印影となっているのです。
そういわれても素人が見たところで、どこで区別をつけていいのかわからないと思うでしょうが、本当はかなり違う文字を使っているのです。

このはんこの印影はどちらも篆書体を用いているのですが、その篆書体の中にも種類があり、表側の京印章は印てんという書体であり、裏側の東京風は小てんという書体で、両方とも違う時代にできた書体なのです。
印てんは中国の漢時代にでき、小てんは中国の奏時代にできたと言われており、印章最盛期の作風を受け継いでいて、伸びやかな線が特徴とも言われています。
違う時代にできたものは、はんこに限らず大きな違いを持っているものなので、よく見比べると違いがわかってくるのではないでしょうか。

あまり気にしたことのないお札のはんこですが、こうした細かい違いがあると思うと、日本は印鑑の国であるということが、今まで以上に実感できるのではないでしょうか。

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